都会のひきこもりは赤城山麓にひきこもろう
今年はひきこもりが里こもりになるプロジェクトの準備をしています。これから1ヶ月、都会の部屋にこもる予定ならば、例えば赤城山麓に1ヶ月こもりませんか?ということです。
8050問題・登戸の事件、、、当事者が抱えるのは何年・何十年の思いです。それを短い診察や薬、カウンセリングで解決するのは無理があります。診察以外の膨大な時間はひとりぼっちだったりするのです。
「これからここで生きていく」
当事者がそう思える社会を福祉の観点ではなく、社会の観点で作っていきます。興味がある人は一緒にやろう!
1.ヒツジ小屋つくり
赤城山の白樺牧場にはヒツジが5頭いる。彼女らは牧場のハジにある小屋で生活している。今日のミッションは小屋のゲートを作ることだ。長い角材を切って切って写真のような枠を作る。
そう、ヒツジは全部メスだ!
ノコギリ持つの何年ぶり?という体で10本以上の棒を作るのは至難の技。
角材がそもそも大きいので、木を切った重みで切り口が閉じて刃が動かなくなる。木の芯は驚くほど硬い。油断すると切り終える前に木が割れてしまう。握力が落ちて、印をつける鉛筆がふるえる。腰が痛くてノコギリを引けない。息がもたない。汗が噴き出す。
それに加えて、人なつこいヒツジが背中やノコギリを持つ手にまとわりついてくる。
「あぶないよー」
「めーーーーー」
わかってないな٩(๑꒦ິȏ꒦ິ๑)۶
学校で都会でなんの役にたつかわからない作業をするのと違って、この扉は明らかに役にたつ。現地の人がとても楽になる。また訪れたときに「これ、俺が作ったんだぜ!」というモノが残っている。当たり前だけれど、都会にその機会がいかに少ないか!
ぜひ、僕が作った扉を見にきて欲しい!
そして、役割がないんだと思っている人は赤城山に一緒に行こう。こんな作業はたくさんある。そして、誰にでもできる。難しくない。10本切れなくて怒る人はいない。そもそも電動のカッターもあったのだ。
あっという間に2時間くらいがたってしまった。この木工を楽しむ時間は遊びなのか?仕事なのか?
生きている実感とはこういうことなのかと改めて体感した。生きている実感をするには身体を大事にしてなさすぎたと反省した。ゴロゴロしていては身体が目覚めないのは当然だな。
2.赤城山サントリーBBQホール
赤城山の山頂付近にある赤城山サントリーバーベキューホール。大工仕事の身体を休めにやってきた。
見晴らしが良いのはもちろんのことこの建物自体がケーブルカーの駅だったというのがすごい。
案内をしてくれた鈴木さんは前橋全域に友だちがいるような人。どこに行っても話しかけられる。
3.バーベキュー
「椎名さんがきたので」とバーベキューを企画してくれた。たいへんなウエルカムパーティだった!
前橋各地からひきこもりやそれに近い人の支援をしている方から農家の方、手作りで楽器を作る方、ヨガの先生、家庭科の先生など20人以上いたかな?が迎えてくれた。
泥付きのネギをそのまま焼いて、焦げたところをとってかじる。甘くてうまい。たまねぎも、、、と思ったらもう無くなっていた、、、残念。
心理学の生徒も数名駆けつけてくれた。前橋には前橋のコミュニティができるんだなーみんな大活躍で頼もしい。
前回同様、0時過ぎまで語り明かしてフラフラになって布団に入った。みんな気ままに参加して、自分の時間で帰っていく。自由な感じがとても良いなぁ。
4.ヒツジのメーメー式
今日はヒツジの命名式。そう、顔の黒いあの子たちだ。
今日から彼女らは広い白樺牧場に放たれる。お披露目の日に立ち会えたのはとても嬉しい。
大きな木のプレートを首から下げてお披露目されるヒツジたち。草を求めて動き回るので、プレートを踏んでしまう。命名式までは壊さないでねー
お天気に恵まれ青空の下で命名した人とヒツジがツーショットを撮って、ヒツジを白樺牧場に放った。
少し関わっただけなのになんだか名残惜しい。小屋の一部を作らせてもらったり、ヒツジの誘導をしたり、名札をつけたり。些細な役割だけれども、都会と違ってそこには確実に居場所とつながりがあった。
そして
協賛会社にパーソルサンクス様の名前が!さすがた。
5.田植え
子どもたちが田植えをしているというので見学に向かった。赤城山はとても涼しいが山麓まで降りて、町に近づくほど暑くなる。10度は違う。そんな日差しの中、たくさんの子供たちが田植えをしていた。
中には温泉のように肩まで泥に使っているような子もいたがとても楽しそうだ。ここでは人が自然に触れ合える。大声を出しながら列を揃えて植えていく。これから収穫まで何度も通って、お米になるまで関わるのだそうだ。
6.長谷川農園
今回の滞在の最後は長谷川さんの農園だ。
急なお願いにもかかわらず快く農地を案内してくださった。
色とりどりの野菜を育てて都内のデパートにおろしている長谷川さん。「6月6日は上野だよ」という。
近いじゃないですか!
農福連携の農、つまり農業は土地に根ざしているから移動できないと思っていたけれど、これならば参加できる!
というわけで6月6日に上野でお手伝いをしてみることにした。今後、新宿や横浜などでも仕事があるらしいので、関わってみたい人は声をかけてほしい。ビニールハウスを直すのも手伝わせてくれるという。これもやってみたい!!
7.3人目のゲストハウス要員
前橋で泊めていただいている古民家はこれからゲストハウスになるのだという。ものすごく興味がある話なので、古民家のメンバーふたりにお願いして、3人目に入れてもらった。
古民家の話や上野での野菜販売の様子はまた後日お伝えします!
お楽しみに!